介護の負担を減らすウェアの話

腰痛は介護現場で働く人が訴える体の不調の中で特に多いのが腰痛です。
この悩みに応えため、大学と民間企業が協力して、腰の負担をリアルタイムで可視化出来る、センサー内蔵のウェアを開発しました。

このウェアの目的は、事前に腰痛を引き起こす危険姿勢を回避する事。これを身に付けるとどんな作業で、腰にどのくらいの負担があるかを客観的に把握出来るようになっています。

そしてこのウェアを介護士が身に付ければ、職場の業務改善や労務管理に取り組む上で、適切な情報を得る事が出来ます。
実際、このウェアの開発にあたり、実証実験が介護施設で行われました。介護作業を介護士が行っている時、腰にどのくらいの負担がかかるのかの、記録と計測が長時間かけて実施されました。

この大学と民間企業の研究チームは介護施設を始めとする労働現場で、活用可能な商品とサービスを将来的に展開させる事を目指しています。更に2017年には、パワーアシスト機能を備えたウェアの開発にもセンサーに加えて成功しました。

高齢化が進む中、こうした取り組みがさらに進んでいくことが見込まれます。便利な機器がどんどん誕生することで、これからの介護はより働きやすいものになっていくでしょう。

腰痛はこじらせると、休業・退職に追い込まれてしまうこともしばしば。みんなが長く健康的に働くためには、一人一人が腰痛に注意を払い、企業側も腰痛が起きない体制を作っていくことが大切だといえます。